気密性の基準

一九九二年の改正では、気密性の基準は定められていないが、昔の住宅に比べてアルミサッシや、洋室の多い大壁工法によるプラスターポードとビニールクロスの内装仕上げが大部分となって気密性は増している。気密性が高くなって、昔のような隙間風が入るような住宅はなくなり、化石燃料が安価に、しかも容易に手に入るようになって、室内の暖房温度は高めに設定され、室内の空気の汚れはひどい状態となった。断熱性が低いと、外気の冷たい温度が輻射(ふくしや) によって、室内の温度を低下させる作用が働き、燃焼温度を高めることになる。また、温かい空気は比重が軽いので上昇するため、床上と天井との温度差は大きくなる。床上で生活する習慣の我が国では、頭寒足熱とは反対に、頭熱足寒の状態で生活することが多いということになる。お金をかけても大規模なリフォームをしないで地震対策ができる場合もある。←いろいろな物件を見て知識を得よう。これを補う方法が火燵(こたつ) であり、一般には化石燃料との併用で使われることが多い。過去にオイルショックを経験したにも拘らず、その後安価で安定した供給体制が確立したこともあって、わが国では住宅内での移動可能な暖房の普及に拍車がかかることになった。化石燃料は無限に存在するわけではなく、これを燃焼することによってCO2の排出は避けられない。閉め切った室内での燃焼は、人体への影響は勿論のこと、空気中に拡散して地球温暖化を招く。省エネルギー基準の設定は、一般社会では正しく理解されず、便利さだけが先行して、環境問題や医療問題とは全くかけ離れた新建材の需要拡大に終わった感がある。省エネ基準は施工業者においても正しく理解されず、受注確得のための割増融資の説明と、複雑な流通の中でのルート確保を目的とした代理店の指導に利用されるばかりで、施主側の立場に立った住まい造りへの応用は等閑にされてきた。

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